遂に読破!!!!
はじめてこの楽書を開いた日から、
何年の月日が流れたのか考えると、
正直、気が遠くなる…
当初、宇宙語にしか思えなかった、
この書物の伝えんとする内容を、
朧気ながらにわかるようになったのが、
たった10年ほど前…。
以来、外出時は必ず楽譜と共に携帯し、
一字一句漏らさず理解しようと、
書き込みを、具に進めていったけれど、
たった1ページを理解するのに、
一時間も必要なことは珍しくなく、
千里の道にも等しく思えた。
“基礎の立て直しにインベンション”
このテーマ―を打ち立てて20年。
学習者のために校訂された、
今は亡き恩師の校訂版を離れて、
原典譜にオリジナル校訂を施し始めたのが、
たしか6~7年前。
以後、行く道を照らすカンテラは、
故市田義一郎氏のこの書物だった。
残念ながら、
我が師の後を追うように故人となられ、
この世でご縁はなかったけれど、
やっと一人で歩める気がしてきた今、
崇拝と共に、
感謝の念堪えない今日この頃…。