まずは音楽、それから言葉…?

昨年の秋に依頼を受けていた、

某団体会歌の作詞…。

色々な方のお知恵を拝借しながら、

依頼の方にご満足いただけるものが、

やっとできあがりました。

 

専門分野外のこの依頼、

実はとても不安だったけど、

苦労はしてみるもの…。

終わってみれば、

思ってもみない収穫が山積みに!

 

歌を作ることに関して、

しばしば取り沙汰されるのが、

旋律を先に創るか、

それとも歌詞が先かという問題。

 

この手の話題で有名な、

プッチーニ作曲「トスカ」の、

名アリア “星は光りぬ”では、

作曲者自身が、

旋律が先だと言ったという、

逸話が残されています。

      

R.シュトラウスのオペラ「Capriccio」も、

原作は、A.リエリの

「まずは音楽、それから言葉」で、

旋律と言葉のどちらが先かという問題が、

全曲通してのテーマとなり、

微笑ましい論争が繰り広げられます。

 

こうしてみると、

メロディーが先!って方に軍配?

 

いや、そうとは限らないでしょう。

結局、どっちが先であれ、

要は感動的な作品ができれば、

それで良いわけです。

 

例えば、山田耕作の代表作

「この道」や「からたちの花」。

この歌は明らかに、

旋律に歌詞をはめ込んだのでなく、

歌詞が土台となり、

呟やくような草書体の旋律を、

その上に被せたもの。

 

・・・みたいなことを、

延々考え続けたここ数ヶ月・・・。


・・・というわけで、

作詞初体験にまつわる脱線的結末は、 

邦人作曲家の中で、

私が最も崇拝する山田耕作再認識。


自らの体験を通して、

あらためて素晴らしいな…と、脱帽!